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腹膜透析の情報誌「スマイル」

腹膜透析(PD)に関する基本的なこと、日常生活での疑問や不安、今さら聞きにくい質問など、専門の先生がみなさまからの質問にお答えします。

記事の内容、執筆者の所属等は発行当時のままです。
「なんでも相談室」では、はがきで寄せられた個々の相談についての回答を紹介しています。全ての患者さんに該当するものではありませんので、気になる症状がありましたら、主治医の先生にご相談ください。

2022年

1回1,500mLの透析液を注液しています。通常は1,300〜1,400mLの排液がありますが、数カ月に1回程度1時間以上かけても800mLくらいしか排液が出てこないときがあります。なぜ排液が少ないときがあるのでしょうか? また、排液が少ないときには、自分で何か対処した方がよいのでしょうか?

(80歳 女性 PD歴1年3ヵ月)

排液はおなかのチューブを介して行われます。チューブの先端はおなかの中で移動することがあり、チューブ先端が上向き(頭側)になると、排液が十分にできない場合があります。
対処法としては排液時の体勢を変えてもらうことの他に,便秘がある方では下剤などで便通を良くすると改善する場合があります。
ご質問では数カ月に1回程度とありますので、大きな問題はないように思われます。
ただ、排液されなかった透析液は体に吸収されてしまいますので、水分摂取量を少なくするなどの工夫が必要です。
排液が少なくなる他の原因として、チューブ先端が腸の膜で覆われてしまっている、腹膜炎の前兆、胸や鼠径部への透析液の漏れなどが考えられます。
排液が少ないことが数日にわたって続く場合は、透析の効率にも影響が及んでしまったり、浮腫の原因になりますので、早めに主治医へ相談するようにしてください。

回答者
東京慈恵会医科大学附属第三病院/腎臓・高血圧内科 吉岡 友基 先生

東京慈恵会医科大学附属第三病院

腎臓・高血圧内科 吉岡 友基 先生

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