おうち透析(腹膜透析)

「おうち透析」とは:ヴァンティブは、在宅での治療となる腹膜透析および在宅血液透析をより多くの患者さんに認知していただくために「おうち透析」と名付けました。※当ページにおいては「おうち透析」の内、腹膜透析に関しての説明ページといたします。

ヴァンティブは患者さんのライフスタイルに寄り添った治療をサポートするために「おうち透析」を提案します。

透析になっても、今まで通りの自分らしい生活を送るために『おうち透析(腹膜透析)』という治療方法があります。おうち透析(腹膜透析)は限られた医療機関でのみ提供されているため、どの医療機関でもおうち透析(腹膜透析)を選択できるわけではありません。
おうち透析患者さんの声

透析になれば、もう今までの生活はできないと思い込んでいませんでいませんか

さまざまな原因で腎臓の働きが徐々に悪くなる病息を「慢性腎臓病」と呼び、それが進行すると多くの方は透析治療が必要になります。
透析を始めるということは、その方の人生にとって大きな出来事です。多くの人が透析を始めることを、今まで通りの自分らしい生活をあきらめることと受け止めています。
透析治療には選択肢があることをご存じですか。「おうち透析(腹膜透析)」は、自宅で行うことができ、通院は月に1~2回。いままでに近い生活を送ることができます。
ここではおうち透析(腹膜透析)をされている患者さんから寄せられた声をご紹介しています。時には意欲的に、いきいきと自分らしい生活を続けている患者さんの声をご覧いただけます。

おうち透析(腹膜透析)をご存じですか?

おうち透析(腹膜透析)は腎臓の機能が低下した際に考える3つの治療法のうちの1つです。おうち透析(腹膜透析)を選択した患者さんのストーリーをアニメーションでご覧いただけます。あなたのライフスタイルに寄り添った治療法についてかかりつけ医と話してみませんか。

おうち透析(腹膜透析)について

おうち透析(腹膜透析)は、透析療法の一つで、自分自身で、または介助者にサポートしてもらいながら、自宅や会社等で行います。
寝ている間に機械を使って自動的に行う方法(APD)と、日中に数回透析液を交換する方法(CAPD)があります。通院は月に1~2回程度です。
また、CAPD、APD、いずれの場合も、治療を始める時には、自分でできるようになるまで病院で操作方法を教えてもらえます。

おうち透析(腹膜透析)では、腹膜と呼ばれる自分のお腹の膜を利用して、血液をきれいにします。腹膜で覆われている腹腔(お腹)の中に、透析液を入れて、4~8時間程度ためておくと、体に不要な老廃物や余分な水分が、血液から腹膜を介して、お腹の透析液側に出てきます。その液を体の外に排液することで老廃物が除去されます。

おうち透析(腹膜透析)には以下のような特徴があります

  • 在宅治療です。
  • 体内の腹膜を使って、血液中の老廃物や余分な水分を除去します。
  • 毎日緩やかに透析を行います。
  • 通院は月1~2回程度です。
  • 自宅や職場、学校でも可能で、生活スタイルにあわせた治療が行えます。
  • 治療は、患者さんご自身・ご家族で行えます。
  • 個人差はありますが、透析導入後でも残っている腎臓の機能をより長く保つことができると言われています。(1)
  • おうち透析(腹膜透析)を始める前に、カテーテルと呼ばれる透析液を交換するためのチューブをお腹に埋め込む手術をします。

(1) 参考文献:Misra M, et al. Kidney Int. 2001;59:754-763.

 

おうち透析(腹膜透析)は、自宅で自分自身で行い、通院は月1~2回程度です。自分の生活スタイルに合わせて治療を組み立てられるので、これまでの生活スタイルを保ちやすい治療と言われています。

患者さんの声

私がおうち透析(腹膜透析)に決めた理由
実際におうち透析(腹膜透析)を選択された患者さんにお話を伺ったインタビューを動画でご紹介しております。

CAPD(連続携行式腹膜透析)とは何ですか?

CAPD(連続携行式腹膜透析)とは何ですか?

CAPDは、1日数回、自分で透析液を交換する方法です。一回の交換にかかる時間は30分程度です。

透析液をお腹に出したり入れたりする一連の操作を「バッグ交換」と言います。
生活スタイルに合わせて、「バッグ交換」をする時間をあらかじめ主治医と相談してきめます。
例えば、朝起きてすぐ6時に1回目、午後1時に2回目、夜8時に3回目というようにバッグ交換を行います。

1回の「バッグ交換」にかかる時間は30分程度で、その間は、テレビを見たり、本を読んだりするなどして過ごします。
「バッグ交換」以外の時間は、外出をしたり、家事を行ったりと、普通の生活を送ります。

CAPD患者さんの生活の例を見てみましょう

CAPD患者さんの生活

透析液を交換する時間は何時頃が良いのか、生活パターンや体調に合わせて、主治医や看護師と相談して検討することができます。

APD(自動腹膜透析)とは何ですか?

APD(自動腹膜透析)とは何ですか?

睡眠中に機械によって自動的に透析液の交換を行う方法です。日中は比較的自由に過ごせます。

APDでは、透析液のバッグとAPDの機械を接続してセットし、就寝前にお腹のチューブと機械をつないで、治療を開始してから就寝します。
透析液の出し入れは、就寝中に機械が自動的に行います。
起床後に、お腹のチューブを機械から切り離して治療は終了です。

透析液の量や出し入れの回数・お腹に透析液を貯める時間などは、一人一人の状態に合わせて医師が判断し、機械に登録されます。

APD患者さんの生活の例を見てみましょう

APD患者さんの生活

APDでは、就寝中に透析液の出し入れが自動的に行われるため、日中は比較的自由に過ごすことが出来ます。
なお、腎臓の機能や体調に応じて、APDに加えて、日中に透析液の交換を行う場合もあります。

自動腹膜透析(APD)による遠隔管理システム

自動腹膜透析(APD)による遠隔管理システム

APDの機械には遠隔管理システムを搭載しているものもあります。遠隔管理システムでは、主治医が自宅で行われた治療の結果をウェブ上で確認することができるので、安心して在宅で治療を続けられます。

遠隔管理システムは、毎日の在宅での治療に関する正確な情報を収集し、その情報を病院に送信することができます。病院では治療の結果を確認したり、機械のプログラムを遠隔で変更したりすることができます。

在宅での治療中に問題が生じた場合も、APDの機械がその情報を収集しているため、後で主治医が確認することもできます。また、遠隔管理システムから送られる情報は、主治医が治療内容を検討することにも役立ちます。

※夜間治療中に心配事が生じた場合は、かかりつけの病院にお問合せください。また、機械の操作に関するお問い合わせには、メーカーのコールセンターが対応しています。

※すべてのAPDの機械が遠隔管理システムを搭載しているわけではありません。遠隔管理システムについては、主治医にご確認ください。

腹膜透析(PD)を始めるにあたって

おうち透析(腹膜透析)を始めるにあたって

自宅でおうち透析(腹膜透析)を行うことに不安を覚えるかもしれませが、CAPD、APD、いずれの場合も、治療を始める時には、自分でできるようになるまで病院で操作方法を教えてもらえます。手順書もありますので、退院するまでには自分でできるようになります。

主治医の先生や看護師が、バッグ交換操作の他にも、自宅で治療を行うための手順や準備について、入院中に教えてくれます。

また、より安心して自宅での治療を開始できるよう、退院後に、訪問看護のサービスを受ける方もいらっしゃいます。

退院後もかかりつけ医療機関の医療チームはいつでもサポートしてくれますので、不安な点があれば、医師や看護師に相談しましょう。

機械の操作に関する問い合わせについては、24時間365日対応のメーカーのコールセンターが利用できます。

腹膜透析(PD)の利点

おうち透析(腹膜透析)の利点

おうち透析(腹膜透析)は、通院回数が少ないため、これまでの生活スタイルを保ちやすい治療と言われています。治療を生活スタイルに合わせて検討することができるので、仕事や趣味を続けたい、学校に通っている、旅行に行きたい、または、毎日家でゆっくり過ごしたいという方にも良い選択肢の一つとなるでしょう。

おうち透析(腹膜透析)では、旅行先に透析液と必要な備品を持参するかあらかじめ手配しておくことで、旅行先で普段通り透析を行うことができます。国内旅行はもちろん、海外旅行を楽しまれている患者さんもいらっしゃいます。
※透析液の手配には時間がかかりますので、早めに計画を立てることが必要です。

また、おうち透析(腹膜透析)は、連続した治療のため血圧の変動が少なく、個人差はありますが、残っている腎臓の機能が保たれやすく尿量が保たれやすいと言われています。(1)

なお、治療について検討する際には、こうした利点とともに、考慮が必要な点を知ることも必要です。

どの透析療法にも、利点と考慮が必要な点があります。
おうち透析(腹膜透析)では、治療に慣れるまでに時間がかかることがあること、透析液をお腹に入れることで腹部膨満感のような症状を経験するかもしれないこと、感染症を予防するための注意が必要なこと、自宅に透析液等を保管する場所が必要なことなどの考慮事項があることを知っておきましょう。
(1) 参考文献:Misra M, et al. Kidney Int. 2001;59:754-763.

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