腎移植

他の方の腎臓を移植し、患者さんの腎臓として働くようにさせる方法です。このコーナーでは腎移植について詳しく紹介します。

腎移植とは何ですか?

腎移植は、他の方の腎臓を、腎不全で腎臓が機能しなくなった方に移植し、その人の腎臓として働くようにさせる治療法です。

腎移植は、腎臓のほぼすべての機能を補うことができる治療で、腎移植を受けた後は、定期的な通院と、免疫抑制薬の服用を続けることは必要ですが、健康な人とほぼ同様の生活ができます。

腎移植には、家族・配偶者から提供を受ける「生体腎移植」と 脳死や心臓死になられた方から提供を受ける「献腎移植」があります。

また、多くの場合は、透析を行いながら腎移植の機会を検討することになりますが、透析を行うことなく、腎移植を行う「先行的腎移植」も増えてきています。

腎移植を検討したいとお考えの場合は、主治医に相談してみましょう。
 

生体腎移植

生体腎移植は、家族・配偶者から腎臓の提供を受け移植を行う方法です。ドナー(腎臓を提供する人)は血縁者または配偶者と3親等以内の姻族が日本移植学会で 認められている範囲です。
生体腎移植を受ける場合、提供をするドナーと提供を受ける患者さんの血液型が違っていても移植は可能となっています。
 

献腎移植

脳死や心臓死になられた方から提供を受ける方法です。献腎移植を希望する場合は、日本臓器移植ネットワークへの登録が必要となります。
現状、日本では、登録者の内、年間約2%弱の人しか献腎移植を受けられていない状況で、献腎登録後の移植平均待機期間は、約14年(1) となっています。
(1) 公益社団法人日本臓器移植ネットワークより

 

腎移植を受けると

腎移植を受けると

免疫抑制薬の効果もあり、生体腎移植の場合も、献腎移植の場合も、移植した腎臓が機能していて、透析に戻らなくてよい「生着率」は、年々成績が改善しています。

2010~2018年における生着率は、生体腎移植では1年生着率が98.6%、5年で93.1%、献腎移植では1年生着率が96.6%、5年で87.8%となっています。(2)
(2) 日本移植学会「臓器移植ファクトブック2020」より

腎移植では、手術を受ける前の準備~術後、数週間の入院が必要となります。

退院後は、健康な人とほぼ同様の生活を送ることが出来ますが、術後早期は、感染症にかかりやすい状態ですので、人混みをさけるなどの生活上の注意が必要となります。
また、拒絶反応への対策として、免疫抑制薬を飲み続ける必要があります。

退院後数カ月は週1~2回の通院が必要ですが、その後、腎機能が安定してくると、通院頻度は少なくなります。

腎移植の利点

腎移植の利点

腎移植は、透析に比べ、生命予後の点でも生活の質の点でも、優れています。透析を受ける必要は無くなり、食事制限も少なくなります。
しかし、移植された腎臓の機能を守るためには規則正しい健康的な生活を心がけ、免疫抑制薬を服用し続ける必要があります。

腎移植は非常に効果的な治療と言えますが、他の治療と同様に、考慮が必要な点があります。

腎移植では、免疫抑制薬を一生服用しなければならないこと、新しい腎臓が機能し始めるまで透析を続ける必要があるかもしれないこと、その他、腎移植に伴う考慮すべき点について、主治医の先生に確認しましょう。

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