患者の達人

腹膜透析の情報誌「スマイル」

2021年スマイル秋号 腹膜透析(PD)と共に自分らしく暮らす患者さんをご紹介します。

記事の内容、執筆者の所属等は発行当時のままです。
PDの処方は医師の判断に基づき行われます。また、「患者の達人」の記事には患者さん個人の感想・意見が含まれており、全ての方に該当するものではありません。

2021年スマイル秋号 患者の達人

自宅でできるからピアノ教師を続けられる 先生にも勧められてPDに決めました

自宅でピアノ教室を開きながら、趣味のお稽古事や、ご主人と一緒に神社や寺院を巡っての御朱印集めなど、仕事や趣味に大忙しの江間知美さん。治療をしながら夜中まで大好きな読書に集中してしまうことも。明るく前向きな江間さんの腹膜透析(PD)ライフをお聞きしました。

江間 知美さん(53歳) PD歴:1年1ヵ月 かかりつけの医療機関:日立総合病院

スタッフの皆さんと。前列左から江間さん、植田先生

家族の応援を味方にPDを開始

江間さんが腎臓病に気付いたのは約7年前。体がだるく、呼吸も苦しくて100mすら歩けなくなったことがきっかけでした。肺水腫に心不全と腎不全を併発しており、約2週間の入院が必要に。その後も通院治療を続けていましたが、腎臓を専門的に診てもらうため日立総合病院に転院しました。

写真:スタッフの皆さんと。前列左から江間さん、植田先生

2020年に入って腎機能が悪化し、腎代替療法の説明を受けた江間さんは、PDについて教わります。「初めて聞いた治療でしたので、インターネットでいろいろ情報を探しました。おなかの管や腹膜炎は少し不安でしたが、自宅でできるならピアノ教師の仕事が続けられると思ったこと、先生がPDを勧めてくださったことから、導入を決意しました」。

病院での丁寧な指導を受け、夜寝ている間に自動的に透析液を交換するAPDを開始した江間さん。「一時帰宅のときに、先生や看護師さんに家の環境を確認してもらったことで、安心して自宅での治療も開始できました。主人が率先してシャワーヘッドの交換や天井据え付けの照明に替える作業をやってくれましたし、家族も私の治療を応援してくれています。今は体調も良好です」と笑顔で話します。

コロナ収束後は観劇と娘に会うために東京に行きたい

江間さんがPDを導入したのは、ちょうど新型コロナウイルス感染症の流行が拡大し全国に1回目の緊急事態宣言が発令されたころ。小中学校が休校していたこともあり、ピアノのレッスンは、流行が少し落ち着いた10月に再開しました。「児童福祉施設でもボランティアでピアノを教えていたのですが、施設内に入れないためこちらは再開できていません。また、自宅でのレッスンも成人の方にはまだ休んでもらっています。仕事と治療の両立は全く問題がないので、早く生徒の皆さん全員と会いたいですね」とコロナ収束が待ち遠しいご様子。

江間さんの趣味は、トールペイントとチャイナペイント。お皿に絵付けをするチャイナペイントは週1回教室に通い、トールペイントは秋の展示会に向けて鋭意作品を制作中で、午前中にペイント、午後にピアノのレッスンをする日もあるとか。忙しくも充実した毎日を送っています。

食事にも気を遣い、腎臓病を指摘されたときから調味料を全て減塩仕様に変更し、現在は赤ちゃん用の調味料を駆使しています。ご家族ともども薄味に慣れ、外食は味が濃いと感じるように。「腎臓病では食べてはいけない食材がなく、量の調節が重要だと理解し、外食で塩分を取り過ぎたら次の日少なめにするなど、無理のない範囲で調整しています。先生には運動するようにと言われていますが、実は運動は苦手で。気が向いたときの散歩やテレビ視聴時にバランスボールに乗ることくらいですね」と明るく笑います。

「診察のたびに『何かあったら遠慮せず電話してね』と言ってくださる先生や親切な看護師さんには感謝しかありません。おなかの管も服の下に隠れるので見た目も変わりませんし、私がPDを行っていることを知らない人も多いと思います。PDは仕事をしている方にお勧めです」と言い、「観劇が好きで、コロナ前は月に2回ほど東京まで出かけていました。東京には娘もいますし、コロナが収束したら宿泊して観劇を楽しみたいです」と目を輝かせて話す江間さんの笑顔が印象的でした。

ドクターからのメッセージ

日立総合病院 腎臓内科
植田 敦志 先生

江間さんは、ザルツブルクに留学経験もあるピアノの先生です。療法選択では、お仕事の継続を優先し、PDを勧めました。入院中は、PDスタッフの指導によりスムーズにAPDを開始することができました。遠隔モニタリングの機能で毎日の治療を把握できるため通院は月1回で十分です。江間さんからは「PD開始前より体の調子が良くなった」とおっしゃっていただき、江間さんに合った透析治療を開始することができて、スタッフ一同喜びを感じています。これからも、仕事や趣味を続けながら充実した透析ライフを送れるよう、サポートしてまいりますのでよろしくお願いいたします。

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