なんでも相談室

腹膜透析の情報誌「スマイル」

腹膜透析(PD)に関する基本的なこと、日常生活での疑問や不安、今さら聞きにくい質問など、専門の先生がみなさまからの質問にお答えします。

記事の内容、執筆者の所属等は発行当時のままです。
「なんでも相談室」では、はがきで寄せられた個々の相談についての回答を紹介しています。全ての患者さんに該当するものではありませんので、気になる症状がありましたら、主治医の先生にご相談ください。

2021年

カテーテルを動かないように固定していますが、出口部にかさぶたができてカラカラの状態で、ガーゼに少し付いています。
同じような悩みを持つ患者さんは他にもいますか?
かさぶたができるのは珍しいことなのでしょうか。

(78歳 男性 PD歴7ヵ月)

出口部の“かさぶた”は医学的には“痂皮”といって、医療従事者の出口部観察項目に入っています。しかし、痂皮があるから出口部感染というわけではありません。PDを開始すると、時間とともに出口部付近の皮膚が出口部のカテーテルの奥の方へ回り込んでいきます(出口部の皮膚がおへそのようになります)。皮膚が出口部の奥に回り込むことを“ダウングロース”といいます。皮膚に覆われていない出口部奥の組織から出る滲出液が固まると痂皮になります。PDを開始して間もない時期はダウングロースが発達していないため痂皮が多くなります。カテーテルを出口部直下でしっかりと固定し、ピストン運動を予防してください。カテーテルのピストン運動で出口部の皮膚に覆われていない組織を傷つけてしまうと、出口部感染の原因になります。

回答者
奈良県立医科大学附属病院腎臓内科 講師 江里口 雅裕 先生

奈良県立医科大学附属病院

腎臓内科 講師 江里口 雅裕 先生

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