なんでも相談室
腹膜透析の情報誌「スマイル」
腹膜透析(PD)に関する基本的なこと、日常生活での疑問や不安、今さら聞きにくい質問など、専門の先生がみなさまからの質問にお答えします。
記事の内容、執筆者の所属等は発行当時のままです。
「なんでも相談室」では、はがきで寄せられた個々の相談についての回答を紹介しています。全ての患者さんに該当するものではありませんので、気になる症状がありましたら、主治医の先生にご相談ください。
2020年
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毎日カテーテルの出口を見るようにいわれています。
出口部を確認するときのポイントとして、赤くなっているか以外に気を付けることはありますか?(68歳 男性 PD歴2年)
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白澤さん
出口部を観察するときは、感染徴候(腫れ、熱感、痛み、膿が出ている)や出血がないかを確認してください。出口部だけではなくトンネル部やチューブの下側も観察しましょう。また、見るだけでなくトンネル部を軽く圧迫してみて痛くないか、膿や汁が出てこないかも確認してください。消毒薬で皮膚がかぶれたり、乾燥したりする場合もありますし、ガーゼを止めるために貼ったテープの部分がかぶれてしまう方もいます。上田さん
テープかぶれなどによる皮膚トラブルについては、当院でもよく相談を受けます。テープの種類を変えたり、貼る位置を工夫したり、ときにはガーゼの種類を変えたりして対応しています。テープではなく腹巻きなどを使って固定するのもよいでしょう。かぶれがひどい場合は、塗り薬の処方が必要になることもあります。下村先生
膿が出る、真っ赤になっている、痛みがひどいといった場合は、すぐに受診することをお勧めします。
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社会医療法人愛仁会 井上病院
診察部 透析内科部長 下村 菜生子 先生
看護部 PD・訪問看護科長 上田 恵利子 さん
看護部 PD・訪問看護 白澤 瞳 さん