なんでも相談室
腹膜透析の情報誌「スマイル」
腹膜透析(PD)に関する基本的なこと、日常生活での疑問や不安、今さら聞きにくい質問など、専門の先生がみなさまからの質問にお答えします。
記事の内容、執筆者の所属等は発行当時のままです。
「なんでも相談室」では、はがきで寄せられた個々の相談についての回答を紹介しています。全ての患者さんに該当するものではありませんので、気になる症状がありましたら、主治医の先生にご相談ください。
2019年
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数カ月前に腹膜炎になった後くらいから除水量が少なくなってしまい、両足のむくみに悩んでいます。主治医が内服薬を変更してくれ、食生活でも塩分を控えていますがむくみが治らず、このままでは透析液の濃度変更を検討しなければならないと言われています。日常生活で他にできることはないでしょうか?
(60歳 男性 PD歴3年4ヵ月)
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PDを続けていると、いろいろな原因で除水機能が低下して水分過剰になり、心不全や高度のむくみが生じてしまうことはよくあります。そのときどきの水分のたまり具合に応じ、透析液の濃度や種類を変えて除水量を増やすということは、ごく一般的な「治療のやり方」ですから、思い悩む必要はありません。腹膜の除水機能が回復すれば、薄い濃度の透析液に戻すことも可能なこともあります。ただ1つよく診てもらわなくてはならないのは、「体の水分量が増えて足もむくんでいる」のか「体の水分量はそれほど増えていないのに足がむくんでいる」のかの区別です。足がむくんでいてもひどい水分過剰があるとは限らないこともありますので、主治医の先生によく診てもらうようにしてください。
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福井県済生会病院
腎臓内科 部長 潮木 保幸 先生