なんでも相談室
腹膜透析の情報誌「スマイル」
腹膜透析(PD)に関する基本的なこと、日常生活での疑問や不安、今さら聞きにくい質問など、専門の先生がみなさまからの質問にお答えします。
記事の内容、執筆者の所属等は発行当時のままです。
「なんでも相談室」では、はがきで寄せられた個々の相談についての回答を紹介しています。全ての患者さんに該当するものではありませんので、気になる症状がありましたら、主治医の先生にご相談ください。
2019年
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除水量が多いときと少ないときがあるのはなぜでしょうか?出過ぎても出なくても心配です。
(85歳 女性 PD歴5年3ヵ月)
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腹膜透析(PD)における除水は、「水分を抜き取る」ために行われるものではありません。「体内の水分量を調節する」「余分な水分を除去する」ために行われるものです。すなわち、体の「水分が多過ぎる」ときには除水量も多くなりますが、水分が過剰でなければ除水量はそれほど多くなりません。子どものころのことを思い出してください。たくさん水を飲んだ後はおしっこもいっぱい出ますが、夏の暑いときに喉がカラカラになって水を飲んでもあまりおしっこは出なかったでしょう。それとだいたい同じ原理だと考えてください。除水量が多くても少なくても、結果として毎日の体重が同じくらいであればよい状態を保てていると考えましょう。
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福井県済生会病院
腎臓内科 部長 潮木 保幸 先生