なんでも相談室
腹膜透析の情報誌「スマイル」
腹膜透析(PD)に関する基本的なこと、日常生活での疑問や不安、今さら聞きにくい質問など、専門の先生がみなさまからの質問にお答えします。
記事の内容、執筆者の所属等は発行当時のままです。
「なんでも相談室」では、はがきで寄せられた個々の相談についての回答を紹介しています。全ての患者さんに該当するものではありませんので、気になる症状がありましたら、主治医の先生にご相談ください。
2017年
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痒みがひどくて困っています。昼間はある程度我慢できますが、布団に入り眠ると体が痒くなります。医師から飲み薬と塗り薬を処方してもらい、使用していますが痒みが止まりません。何か良い方法があれば教えてください。
(66歳 女性 PD歴6年9カ月)
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体の痒みにはさまざまな原因が考えられ、実際の痒みのメカニズムが十分解明されていないこともあり、誰にでも有効な治療法というものはありません。したがって個別に対策を考える必要があります。痒みの知覚を麻痺させる治療薬や皮膚の乾燥を防ぐ治療が一般的ですが、体に蓄積する物質を想定し除去する方法として、PDの効率を上げたり、内服薬を少なくして薬剤が体に蓄積したりしないようにするのも1つの方法です。もしかすると、特定の食べ物や治療薬が痒みの原因となっているのかもしれません。透析液の変更や交換量を増やすことを主治医と相談し、スキンケアなどの外用治療によって痒みを軽減できるか、自分にあった方法を地道に試していくことが必要です。
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市立釧路総合病院
泌尿器科 統括診療部長 森田 研 先生