なんでも相談室
腹膜透析の情報誌「スマイル」
腹膜透析(PD)に関する基本的なこと、日常生活での疑問や不安、今さら聞きにくい質問など、専門の先生がみなさまからの質問にお答えします。
記事の内容、執筆者の所属等は発行当時のままです。
「なんでも相談室」では、はがきで寄せられた個々の相談についての回答を紹介しています。全ての患者さんに該当するものではありませんので、気になる症状がありましたら、主治医の先生にご相談ください。
2016年
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猫を飼っているのですが、どのようなことに気をつければ良いでしょうか。
(51歳 男性 PD歴3ヵ月)
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お家の中でペットを飼われている場合に最も注意すべきことは、感染症です。我々人間もそうなのですが、口の中や爪の間には雑菌が存在します。猫が透析液バッグに乗った際など、爪によってバッグに細かな傷がつき、透析液中に細菌が入る恐れがあります。そしてそれを注液すると、腹膜炎が起こる危険性があります。このようなペットが原因と考えられる腹膜炎は多数報告されており、バッグ交換中やAPD治療中に接続チューブに噛みついたケースや、脱落した細かな毛が、接続時に接続部分に入り込んだケースなどがあります。このため可能な限りPDを行う部屋にはペットが入らないようにしていただくことが望ましいです。かわいい猫ちゃんですが、PDの時だけは別です。交換時間外にかわいがってあげてください。
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信州大学医学部附属病院
腎臓内科 橋本 幸始 先生