記事の内容、執筆者の所属等は発行当時のままです。
腹膜透析（PD）患者さん向けの料理をご紹介します。
※食事制限の内容はお一人お一人異なります。ご自身の制限内容に合わせて調整しましょう。
旬の食材をふんだんに使った、簡単につくれる春のメニュー
1年中お店に出回っている「鯛」や「わかめ」の旬は春で、鯛は「桜鯛」、わかめは「新わかめ」と呼ばれています。他にも旬の食材をふんだんに使った、簡単につくることができる春のメニューをご紹介します。
献立の解説
鯛ちらしに使用する煎り酒は、うま味が強く、魚との相性が良い減塩調味料です。若竹煮は、だしをしっかり効かせることで薄味でもおいしくいただけます。そら豆の緑とエビの赤が鮮やかな白和えは、濃厚な練りごまのコクと木綿豆腐が合わさり、ほっくりとしたそら豆とプリっとしたエビがよく合います。菜の花のからし和えは、オリーブオイルを使うと艶のあるきれいな緑色に仕上がります。ピンク色がきれいな桜餅は、電子レンジで簡単につくることができます。この機会にぜひ試してみてはいかがでしょうか。なお、白和えと桜餅は4人分にするとよりつくりやすいのでお勧めです。
作り方
材料（2人分）
《鯛（刺身用・冊）》
鯛（刺身用・冊）…150g
★煎り酒…小さじ1（6g）
《ご飯》
ご飯…300g
☆煎り酒…大さじ1.5（27g）
☆いりごま…小さじ2（4g）
- 三つ葉…適宜
作り方
- ①鯛の刺身は薄切りにして★に漬け込む。
- ②炊き上がったご飯に☆を混ぜる。
- ③②を器に盛り、上に①を並べて三つ葉を添える。
材料（2人分）
- タケノコ水煮…150g
- ニンジン…10g
- 生わかめ（刺身用）…40g
- だし汁…1カップ（200mL）
- 日本酒…大さじ2（30g）
- みりん…大さじ1（18g）
- 減塩だし醤油…小さじ2（12g）
作り方
- ①タケノコの穂先は櫛形に、中央や根本はいちょう切りか半月切りにする。ニンジンは花型に抜くか拍子木切りにする。
- ②わかめは食べやすい大きさに切る。
- ③鍋にだし汁と調味料、タケノコ、ニンジンを入れて強火にかける。煮立ったら弱火で15分くらい煮て火を止め、そのまま置いて味をなじませる。
- ④③の鍋をもう一度火にかけ、煮立ったらわかめを入れさっと煮て、器に盛り付ける。
材料（2人分）
《和え衣》
木綿豆腐…60g
★練りごま…小さじ1（6g）
★砂糖…小さじ1/3（1g）
★減塩だし醤油…小さじ1/6（1g）
★塩…少々（0.1g）
《具材》
エビ（ブラックタイガー）…1尾（頭殻付き60g）
そら豆…6粒（25g）・約2鞘（125g）
作り方
- ①豆腐は横半分に切り布巾かペーパーで包む。バットなどで挟み、重しや小皿を載せて、冷蔵庫で水切りをする。
- ②①を裏ごしする（またはフードプロセッサーで攪拌する）。すり鉢に入れ、★を加えてよくすり合わせる。
- ③そら豆は豆を傷つけないように、薄皮の上部だけを剥き、沸騰した湯で約2分茹でる。
- ④③をざるに上げ、そのまま冷ます。十分に冷めたら薄皮を剥く。
- ⑤エビは頭の殻から腹側に曲げ、頭と背ワタを引き抜き、沸騰した湯で約2分茹でる。
- ⑥⑤をざるに上げ、そのまま冷ます。冷めたら殻を剥き、1.5cm幅に切る。
- ⑦②に④と⑥を加え、全体を絡めるように和える。
材料（2人分）
- 菜の花…1/2束（90g）
- ★練りからし…2g
- ★オリーブオイル…小さじ1.5（6g）
- ★ポン酢…小さじ1（6g）
作り方
- ①菜の花は根元を5mmほど切り落とす。
- ②鍋にたっぷりの湯を沸かし、菜の花を入れて1分ほど茹でる。
- ③②を冷水にさらし、よく水気を取ってから食べやすい長さに切る。
- ④★をボウルに入れて混ぜ合わせ、③を和える。
材料（2人分）
- こしあん…40g
- 道明寺粉…20g
- 熱湯…40g
- 砂糖…大さじ0.5（4.5g）
- 食紅…少々
- 桜の葉…2枚
作り方
- ①桜の葉は30分ほど水に浸けて塩抜きする。
- ②あんは耐熱ボウルに入れ、ラップをかけずに電子レンジ（600W）に入れる。途中2～3回かき混ぜて1分加熱し、水気を飛ばす。
- ③耐熱ボウルに熱湯を入れ、菜箸の先に食紅を付けてかき混ぜる。
- ④③に砂糖を入れて溶かし、道明寺粉を入れてよく混ぜ、ラップをかけて10分置く。
- ⑤ラップをかけた状態で電子レンジで2分加熱し、その後10分蒸らす。
- ⑥木べらで道明寺粉の粒をつぶすようにして混ぜ合わせる。
- ⑦冷めたあんを半分にして丸める。⑥も半分にしてラップで挟んで円形に伸ばし、あんを包む。最後に、水気を切った桜の葉で巻く。
自治医科大学附属さいたま医療センター
- 監修
- 腎臓内科 教授 センター長補佐 森下 義幸 先生
- 腎臓内科 教授 栄養部長 大河原 晋 先生
- 栄養部 室長 村越 美穂 先生（管理栄養士）
- 指導
- 栄養部 猪野瀬 渚 先生（管理栄養士）
- 栄養部 長嶺 智重子 先生（管理栄養士）
左から猪野瀬先生、大河原先生、森下先生、長嶺先生、村越先生
巻頭特集
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